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「私が彼を殺した」読了

読み始めてから随分と日が空いてしまいましたが、ようやく加賀恭一郎シリーズ五作目「私が彼を殺した」読了しました!

今回も加賀の質問攻めが見事でした! 要所要所で表われては容疑者と思われる人物にプレッシャーをかけまくります。しかもその質問の仕方が独特ですよね。嘘ついてもすぐバレますよ?的なオーラを漂わせているというか、真相を知っているのに敢えて相手の出方を窺うというか。
でも突き止めるべき問題点は、とことん相手の発言を切り崩すやり方がもう最高すぎます!
やっぱり面白いなあ、加賀恭一郎シリーズ。

さて、「私が彼を殺した」では容疑者三人の視点が切り替わりながら物語が進みます。
前半で、三人とも穂高を殺す動機があることをしっかりと示し(東野さんの作品の特徴として、動機部分もまったく疎かにしない所もすごいです)、土台を固めたら中盤からいよいよ事件が始まります。
前述の通り、三人の視点から事件を追っていく形なので各々がどんな思惑で動いているのかがよくわかり高ポイントでした。しかも、この中の誰かが犯人であるはずなのに、それがまったくわからない(もしくは三人とも怪しい)ように書かれているのが面白かったです。

最後の謎解きでは、カプセルの行方が事件の謎を解くヒントだと言ってましたが、いやあほんと複雑すぎてこんがらがってきてしましました。ここまで来ると、もはや大きなパズルと向き合っているような感覚に近いです。
例によって、本編のあとについている「推理の手引き」はまだ見てませんが、これはなんとか自力で解きたいところ。
しかし、謎解き場面の三人の視点移動の書き方上手いなあ……。みんな何かしら自分の思うようにいってなくて動揺してましたからね。誰が犯人なのかまったくわからない……。
そんなこんなで、心ゆくまで楽しました!

では、\ロッリコーン!/

by broken-range | 2011-09-14 16:48 | 読書レビュー