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「ワンダフル・ライフ ~バージェス頁岩と生物進化の物語~」読了

ふぅ~、約600ページに渡って書かれた、古生物の化石を巡る壮大なドラマをようやく読み終わりました。
内容はものすごい興味深いし、詳しい図表も載っていて理解もできるのですが、なにせ1ページ当たりの文字量が半端なく多いので、読み終わるまでに12時間くらいかかりましたかね。
あとは、この本についての感想文をワードで書いて終わりだ。
ということで、今日は個人的なメモ(キーワードの列挙?)になります。
興味ない方は遠慮無くスルーしてくださいませ。
あともし間違いなどありましたら、遠慮無く指摘してくださると助かります。


<本書が最も言いたいこと>
・従来はウォルコットが示した、”進歩の梯子図”と”逆円錐形増大図”(バージェス動物群は現存する既知のグループにすべて分類でき、進化の経路は決まっていたという考え)が支持されてきたが、それは誤りであり、本当はエディアカラ~バージェス頁岩の時代には現生するデザインの枠をはるかに超える、様々なユニークな種類が出現していた。

・その後の非運多数死と多様化によって、現存するグループができたわけであるが、このとき最初に生き残ったデザイン(つまり、我々の祖先)の組み合わせは、まったくの偶発的に選ばれたにすぎない。
もし仮に、バージェス時代(カンブリア紀)にまで遡って歴史がやり直されたとしても、また人類が生まれるとは限らない――つまり、進化の経路は予測不可能なのである。

<活躍した人物たち>
ハリー・ウィッティントンと、彼の教え子である、デレク・ブリッグスとサイモン・コンウェイ・モリス
※ただし、最初は彼ら三人も、ウォルコットの”多様性は逆円錐形状に増大する”という観念にとらわれていた。

<ハリー・ウィッティントンについて>
マルレラ→ヨホイア→バージェス産三葉虫→オパビニア、と研究していく中で、それらの化石が発する奇妙なメッセージに気付いた。すなわち、それらの生物は現存するデザインのどれにも当てはまらないユニークなからだをしていたのである。
そして、ナラオイアの研究で、ついに彼は三葉虫要綱は正当性を持たないことを明らかにした→ウォルコットの呪縛から解き放たれた。
その後は、アユシェアイアや、ブルートンと共同でエメラルデラ、レアンコイリアなどを研究している。

<サイモン・コンウェイ・モリスについて>
ネクトカリス→オドントグリフス→ディノミスクス→アミスクウィア→ハルキゲニアなどを研究。
ブリッグスが、カナダスピスという現存するグループ(甲殻類)の祖先を発見したことに追随する形で、自らの研究対象である、バージェス産蠕虫類の中にも現存するグループを発見。
→これにより、バージェス動物群は、ありきたりなデザインもユニークなデザインもたくさん含んでいたことが分かった。

<デレク・ブリッグスについて>
ブランキオカリス→ペルスピカリス→カナダスピスと、二枚貝様節足動物であるオダライアなどを研究。
また、ハリーと共に、「エビのしっぽ」「シドネユイアの摂食用付属肢」「ぺちゃんこのナマコ」「真ん中に穴があいているクラゲ」が、すべてアノマロカリスの一部分であることを証明した。

また、デズ・コリンズが、サンクタカリスという生物を発見したことで、節足動物の四大グループのすべてがバージェス頁岩にでそろった↓
・三葉虫類→通常通りの19種と、軟体生のタイプ3種
・甲殻類→カナダスピスと、おそらくペルスピカリスも
・単肢類→(有爪類という同定が正しいとしたら)アユシェアイア
・鋏角類→サンクタカリス

<その他、用語>
・化石の復元→発掘、奇妙な向き、雄型と雌型の3つが重要になる。
・ダーウィン「種の起源」
・ストロマトライト
・二枝型付属肢と単枝型
・外枝→䚡脚、内枝→歩脚
・地質年代表
・エディアカラ動物群→トモティ動物群(有殻微小化石動物群)→バージェス動物群
・ピカイア→われわれの直接の祖先としての最古の化石生物


このくらいで感想文書けるかなあ。
小説は思い浮かぶのに、感想はまったく出てこない希ちゃんです。小学校の夏休み苦労したなあ……。
でもまあ、ここに挙げた以外にもまだストックあるので頑張ってきます。

では、ろりこん!

by broken-range | 2011-07-18 16:55 | 読書レビュー